電車が時間通りに来るのはありがたいこと
普段日本で何気なく使っている電車。
いつも時間通りに運行し、少しでも遅れると車掌さんが謝罪のアナウンスを入れてくれるほど時間に正確なのはごく当たり前のことです。
ところが、エジプトでその当たり前を享受できると思ったら大間違い。
今回のエジプトの旅で日本の電車がいかに素晴らしいか、そしていかにエジプトの電車が来ないかを痛感してきたのでそのエピソードを綴りたいと思います。
移動のため電車を利用
エジプト南部の都市ルクソールからさらに南の都市アスワンに移動するため、電車を使うことにしました。
理由としては一度エジプトの電車に乗ってみたかったからという単純なもので、早速駅にチケットを買いに行きました。
1等車と2等車があったのですが、旅の疲れもあったため翌朝7:25発の1等車のチケットを購入し、翌日移動することにしました。
チケット代は90LE(約630円)で、現地の物価からすれば割とお高め。
エジプトの物価はとても安く、1食40円、10時間のバス移動が1000円とかの世界です。
完全に外国人プライスのチケットを握りしめ、翌日に備えてその日は早く就寝しました。
電車を乗るため駅へ
チケット購入時に駅員に
「電車は7:25だから30分前くらいには来い」
と言われたので朝6:00に起床し7:00に駅に到着。
電車の中で食べるパンとゆで卵を持って、駅のゲートをくぐりホームで電車を待つことにしました。
すると7:20分ごろに電車が到着。
10分くらい遅れるのではないかと思ってたので、エジプトの電車もしっかりしてるなあとか思って乗ろうとしたら、
「これは違う電車だ」と言われその場で待つことに。
「まあ、そうだよね」と心を広く持って、その電車を見送りました。
電車は来るけどどれもフェイント
さて、ここからが長い戦いの始まりです。
その後間髪を入れずして「ホニャラララ…アスワン…」というアナウンスが入り、
「お、来たか?」と思い駅員に聞くと
「これも違う電車だ」と言われます。
その後、また電車が来れどそれも違う。
それっぽいのが来ても、
「これは番号が違う」
「これは寝台列車だ」という返答。
そうしている間に1時間が過ぎました。
電車来ない。
切ない。
朝食をホームで
1時間過ぎても電車が来ないのでパンを食べました。
うん、本当なら電車の中で食べたかったんだけどなあ。
そうこうしているうちにまた電車が来ましたが、これも違うとのこと。
時間だけが過ぎていき、本当に暇すぎて何もすることがない状態。
ワイファイなんてものはないから携帯は使えない上に、荷物はパッキングしているので本も取り出すのは面倒臭いという何とも辛い所業。
何しよう。
ホームの角でゆで卵を割って食べる
あまりにも暇で電車も来なくなったので、ホームの角でゆで卵を割って食べることに。
エジプトの電車のホームでゆで卵を割って食べた日本人はおそらくいないでしょう。
アホやなあ。
そうこうしているうちに謎の電車が通過。
切なさを通り越して感情も無になってくる。
2時間経過。
電車はまだ来ない。
次の電車だと言われる
もはや心が無の状態で電車を待っていると、駅員が「次の電車だよ」と教えてくれた。
ようやく来たかと期待を高めて待っていると、電車が見えてきました。
「今度こそこれだろー!!!」
確信しました。
アナウンスもアスワンって言ってます、確実や!
駅員「これじゃないよ」
なんと世界は残酷なんだ。
あげてから落とす。
この駅員は僕らのテンションを最低まで持って行く術を心得ていました。
もうどうにでもなれとぼーっと待っていると、30分くらいして電車が到着。
駅員「これだ、乗れ」
もう喜ぶ気力も、ありがとういう気持ちも消え失せ無。
何せホームで3時間近くも待ったのだから。
1等車に乗り、爆睡。
エジプトの電車は時間通りになんて来ない、そう刻まれました。
反省とあとがき
さて、愚かにもエジプト電車のホームで3時間も待ってしましましたが、これを回避する方法がちゃんとありました。
それは、チケットを買わずに乗り込みその場でお金を払うというもので、そうすればアスワン行きの列車にすぐ乗れたため待たずに済んだのです。
前日にチケットを買ったの後悔だ…
エジプトを訪れる際、賢い皆様は是非愚かな私の教訓を糧にして賢い列車旅行を楽しんでください泣