キャリア

人やビジネスの本質的価値は「再現性」があるか否かで決まる

people business value eyecatch

就活や転職のシーズン。

自己PRや志望動機が、街中やオフィスのあちらこちらを駆け巡ります。

人やビジネスの本質的な価値ってなんだろう?

ふとそんな疑問が湧きました。

 

「あなたの価値はなんですか?」「私の価値は〜です」「御社の~というところに価値を感じます」

どんな人に価値があって、どんなビジネスに価値があるのか。そしてその価値の本質は一体なんだろうかと。

就活時代、起業時代、個人事業主時代の経験を踏まえて、人やビジネスの本質的な価値について改めて持論を述べたいと思います。

一般的に価値があるとされる人やビジネス

一般的に価値があるとされる人とはどのような人でしょうか?ちょっと思い浮かべてみてください。

「有名企業に勤めている人」「年収が2000万以上ある人」「プログラミングスキルがすごい人」「社長やってる人」どれも価値がありそうな人ばかりです。

それでは価値があるビジネスとはどのようなビジネスでしょうか?こちらもちょっと思い浮かべてみてください。

「世界展開のビジネス」「年商100億円のビジネス」「人が魅力を感じるビジネス」「人の役に立つビジネス」こちらも価値がありそうなビジネスばかりです。

では、あなたはその価値判断をどのように行ったでしょうか?また、価値の線引きの基準はどこから出てきたのでしょうか?

「なんとなくすごそう」という理由で価値判断をしたのではないでしょうか。

そうなんです、それぐらい私たちは人やビジネスの「価値」についてあまりにもふわっとしたイメージしか持っていないことが多いのです。

厳密には価値を言語化したことがないという表現の方が近いでしょうか。何にせよ突発的に返せるほど腹落ちしていないケースが非常に多いはずです。

私も学生時代は確固たる答えを自分の中で持っていなかったので、「あなたの価値は?」と聞かれても支離滅裂な回答しかできなかったのを鮮明に覚えています。とても恥ずかしかったです笑

価値を定義するのは誰か

では、人やビジネスの価値を定義するのは一体誰でしょうか。

ビジネスの価値、人の価値、それぞれを定義するのは一体誰でしょうか。

「世間」「企業」「親」「友人」「大学の先生」「就活のエージェントの人」「転職のエージェントの人」候補はたくさん出てきますが、どれもあなたに本当に適切な価値判断を下してくれるでしょうか。

答えはノーです。

列挙したものたちはあなたの全ての面を知るわけではありません。

「企業」は仕事面のあなたしか知らないし、「友人」はプライベートなあなたしか知らないし、「親」は独り立ち前の自分のことしか知りません。

となると、あなたの価値を本当に定義するのは紛れもなく「自分自身」しかいないのです。

自分がこれまでどんな経験をして、成功したり失敗したりしたのかあなた自身しか知り得ないのです。

あれ?それなのに自分の思ってる自身の価値と、世間に評価される自身の価値がズレてるぞ?と感じる人もいるでしょう。

それは自己発信が足りていないため、評価して欲しい対象との間に認識の差が生まれているのです。

ビジネスも同じです。

自分たちでは最高のビジネスだ!と思ってもそれは当事者達だけで価値を定義して終わっているので、それを発信するという作業が不可欠です。

世間でうまく評価されているビジネスはよく発信されていて、その価値が世間にしっかりと伝わっているものが多いです。

価値は発信することでカタチを持つ

当然のことながら自分で思う価値とはあなたの頭の中にしか存在しません。

自分の価値を自己発信しないと価値は「世間」「企業」「エージェントの人」達に伝わることはありません。

人やビジネスの価値を定義するのはあくまで自分たち自身であり、価値を発信する作業を通じて初めてその価値が世に広がり始めるのです。

有名ブロガーの「イケダハヤトさん」や「はあちゅうさん」、LINEの「田端信太郎さん」など著名で価値があるとされる人たちは自己発信を常に怠らないために、眩い価値を発し続けることができます。

2割はあなたのことを好きになり、2割はあなたのことを嫌いになり、そのほか6割は無関心」という言葉がありますが、自身の価値を発信しないとそもそも「10割あなたに対して無関心」状態です。

今のSNS最盛期時代、気軽に自己発信できる世の中なのでもっと自分の価値を世の中に発信していくことが重要になりつつあります。

「再現性」こそが価値である

少し「価値」について風呂敷を広げすぎたので、ここらで話を人とビジネスの価値に戻していきます。

人やビジネスの価値の価値とは「再現性」で決まると私は考えています。

序論の一般的に価値があるとされる人やビジネスというところでもお話ししましたが、大抵価値があるとされる人々は経験が特殊だったり、スキルがあったり、役職についていたりとその経歴や肩書きに目が行きがちですが、そこから本質的価値を見いだすことができると思うのです。

価値があるとされる人々には優れたスキルや能力が伴っています。そしてそのスキルや能力を遺憾無く発揮し、世の中に影響を与えています。

スキルや能力があるということは「特定のことができる」と自己発信しみんなに認められている状態にあります。

そしてさらに踏み込んで言うと、「特定のことをできるようになる」という状態は、「特定のことを再現できる」という状態であることを指します。

 

…ややこしいですね、例を挙げましょう。

アプリ開発において最強のエンジニアと言われる人がいたとして、その人は開発の経歴も過去の会社の経歴申し分がないとします。

その人はアプリ開発のプログラミングのスキルが優れていて、自他共にそれを認めている状態です。なので、そのエンジニアは自身のプログラミングスキルを活かして再度アプリを作れと言われたら、過去の経験を引っ張り出し再現性を以って開発することができるでしょう。

これがこのエンジニア本質的価値です。経歴や肩書きも立派ですが、会社が変わっても再現性があるのでアプリを作れるからこそそのエンジニアは価値を持つのです。

私もその再現性に価値を感じて、エンジニアという道を選択し今や一端のエンジニアとしてコードをゴリゴリ書いています。

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もう1つ例を挙げてみましょう。

業界のトップセールスマンと評判の高い営業マンがいたとしましょう。上場一部の会社に勤めており、数々の商談を成功させてきたことから、部下を管理するマネージャーでもある彼は世間でも認められており、引く手数多です。

この営業マンの価値は再現性を以って商談を再度成功させることができること、そしてマネジメント経験があるので再現性を以ってどのような環境でも部下をマネジメントできることがこの人の価値です。

「上場一部の会社」「マネージャー」というのはただの飾りで、本質的な価値はその人が再現性を以って何をなすことができるかということなのです。

経歴や経験だけにこだわっても意味がありません。

それはただの過去の栄光であり、その経験からどんなエッセンスを抜き出し再現するかに尽きるのです。

 

ビジネスだって同じです。

時代の流れにたまたまマッチしたから一瞬儲かった!では会社はすぐに倒産します。

価値のある会社とは再現性のあるビジネスモデルを以ってして時代の流れに合わせてそのカタチを柔軟に変えることができる会社です。

なぜ上手くいったのか、どうして上手くいかなかったのか。

その仕組みやプロセスを徹底的に振り返り、エッセンスを抽出して活かせる企業は世の中でもその名を轟かせることができるのです。

私の失敗談

私は学生時代、起業を経験しましたが大きな勘違いを引き起こしていました。

当時の学生時代の起業の話はこちら。前編後編で長々と語っています。

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肩書きや経歴こそが大事でそれが全てである、と過信していたのです。「起業をした」「役員という肩書きを得た」「お金を得た」そこに慢心し、自分のビジネスのプロセスを振り返ったり、局所局所の成功や失敗の経験からエッセンスを抜き出し再現性を得る、という作業をしませんでした。

結果的に私自身にもそのビジネスを成功へと導く再現性もほとんど身につきませんでしたし、当然ビジネス自体も力技で何とか利益を出すようなものだったので再現性がなく一瞬で赤字に転落しました。

勝って兜の緒を締めよ、とは実に言い得て妙な諺でうまくいったときこそ次に仕込むことが大切なのだと学びました。

サイバーエージェントの藤田さんも次の記事で仰っていますが、経営者は 黒字に逃げてはいけないというのはまさにその通りなのです。

ビジネスとは再現性を抽出し、それを以って事業を拡大していくことに価値があったのです。

得た経歴や肩書き、そして一時的なお金で浮ついていた当時の私や仲間が成功できる道理なんて微塵もなかったのです。

謙虚にそしてコツコツと、継続的な成功を築きあげるために成功や失敗の経験からより長く、そしてより大きく飛躍するために「再現性」を持つことの重要性を痛感しました。

価値を高める=斜め上45度以上の再現性を意識する

自身の価値を高めたいと思うのであれば、過去の成功や失敗の経験から物事を再現できるようになれば良いのです。

そして、その際ただ再現するだけではなく「斜め45度以上」すなわち「過去よりも優れた結果に導けるような」再現を実行できることがより自身の価値を高めることに繋がると私は考えます。

過去の実績や経験を羅列しても全く意味はありません。

過去を羅列するだけなら、東京駅の居酒屋で過去のバブル時代の栄光を後輩に自慢顔で語るサラリーマンにだってできます。

重要なのは、過去の経験からどのようなエッセンスを抜き取りそれをいかにして再現できるかどうかです。

成功や失敗問わず、過去の経験のエッセンスを用いて次にどう成功や達成を目指すことができるのかということが本質的価値なのです。

日頃から心掛けておきべき姿勢

自身の経験からエッセンスを抜き出して再現性を持たせる、というのは文章で語るのは簡単ですが実行するとなると意外にハードルが高いものです。

なので、日頃から自身の取り組みのプロセスを明確にしておき、あとで再現できるように道しるべをざっくりでいいので残しておきましょう。

例えば、エンジニアは仕事をする際にバックアップを取るのが習慣です。エラーなどが出た際にすぐにシステムを復旧できるように道しるべとしてデータを残しておくのです。

そうすれば自分が一体どこで間違えたのか、次にどうすればいいのかという斜め45度上をいく再現性を持って仕事に臨めます。

「次は上手くいくだろ!えいや!」ではあなた自身にも、そしてビジネスに対してもいつまでたっても再現性を持たせられません。

1度だけ上手くいって成功した、1度だけすごく儲かった、では瞬間最大風速のようなもので持続性はありません。

「過去にこういう経験をし、〜というエッセンス/スキルを抽出できたので私は御社でもそのエッセンス/スキルを再現性を持って活かすことができます」

「過去の失敗に学び、組織のオペレーションを効率化することで高利益体質のビジネスモデルに作り変えたので、このビジネスは人員が増えれば増えるほど儲かるビジネスモデルです」

本質的な価値とはなぜそれが上手くいったのか、その構造やプロセスを解き明かし再現できることなのです。

「年収2千万を稼ぐこと」がすごいのではなく高単価の仕事を再現性を持って日々取り組めるからこそその人には価値があり、「社長やってること」がすごいのではなく過去の経験から再現性を持って人をマネジメントし続け、会社を維持することができるからその人には価値があるのです。

経歴や経験も判断基準の1つとして有効ですが、しっかりとその経歴や経験が今、そして未来にどう活かせるかを理解している人間だけが価値を高めることができるのだと思います。

P.S.追記

失敗から得た学びを経て、現在再び起業し奮闘中です。

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