【起業4ヶ月目】決めた。世に価値が残り続けるものにフルコミットする。

現在起業4ヶ月目、出来立てほやほや会社の代表をやってます、なべわかしです。

現在の事業は受託開発やコンサルティング系を中心にお仕事させて頂いてますが、最近仕事関連抱えるストレスで寝付きの悪い夜を数や過ごしていました。

そんな中、ふと朝起きるとストレスかなんかの閾値を超えたのか、もともとオカシイ頭が暴発したのかはわかりませんが、”ビビっと”天啓が走り決心が決まりました。

「あかん。世に価値が残り続けるものにフルコミットせなあかんわ。」と。

なぜそんな決心に至ったのか、起業家としての色々な葛藤や苦悩を交えつつ、脚色なしでそのことについて綴りたいと思います。

想像の100倍ストレスフルなCEO生活

起業家は死ぬほど忙しいというのは、覚悟の上で会社の旗揚げをしました。

何のスキルも持たない状態からのスタートで、ぶっちゃけ犬死にを覚悟してどんだけ辛いことがあっても起業家として生き残ってやるんじゃ!うおおおおお!!みたいな気概を持ってのスタートでした。

同ブログ記事【起業1ヶ月目】起業家として感じること、今後の展望でもキラキラと未来の展望について語っておった時代もありましたが、その頃に比べると現在ストレスが100倍ぐらいに膨れ上がりましたね。

なぜそんなことになったのか、CEOの舞台裏を是非見ていってください。

資金調達手段として受託開発を選択

弊社は他己資金は一切入れずに自己資金のみで会社をスタートさせました。

自身の貯蓄を投入しての起業になるので、VCやらエンジェルを入れてお金をじゃぶじゃぶ使えるようなチームではなくて「作りたいサービスや世界はあるけれど、まずは飯を食う金を稼ごう」からのスタートでした。

会社はエンジニア3人でのスタートだったので、自然の流れで(というか世の中のIT界隈のスタートアップは9割方そうなる)受託開発を最初のビジネスとして選択しました。

初期費用も必要ないですし、単価も高く手離れがいいだろう!よしゃ!と安易なお花畑思考でここにリソースを割き始めました。

 

既に起業経験された方であれば、これが悪手であることは百も承知だと思います。

この記事を読んでいる方が起業志望の方、または起業済の方であれば私は自信を持ってこう言います「お金もらってでもやりたいことに最初からフルコミした方がいい」と。

そう言い切る理由について体験を踏まえて共有します。

スタートアップを破滅させる3大悪

スタートアップを破滅させる3大悪は「過度なストレス」「チーム間の信頼関係の欠如」「一定水準稼げてしまうこと」だと私は考えています。

私たちのケースは受託事業を選択することでこの3大悪をまさに抱えてしまい、チームに亀裂が入りかける寸前の状態でした。一つ一つの要素を当てはめて見ていきます。

過度なストレス

人間やりたいことに集中できているときは、何を言われようと平気です。

やりたいことにコミットできている時は一種のマリオ無敵状態みたいなものなので、自分を信じることができていればプレッシャーは感じつつも、さほど「ストレス」を感じることはないものです。

ですが、私たちの場合は資金調達手段としての受託事業の選択をしました。受託事業を軽視して言う訳では決してありませんが、やりたくてやっているビジネスではなかったのです。

しかしそれでも仕事は仕事。クオリティは出さねばなりません。

お客さんもいますし、弊社内にはデザイナーがまだいなかったのでデザイナー委託会社、仕事の調整に入る中間会社…挙げればきりがありませんが、数え切れないほどのステークホルダー(利害関係者)たちとの調整をしながら仕事を進めていかなければならないわけです。

私自身代表なので、相手の出てくるレイヤーも必然的に高くなり、打ち合わせ時には超超超超超超気を遣います。

代表とはいえ24歳の若造が自分よりも1回り2回り上の先輩に意見したり、立場を主張するわけですから胃がキリキリします。中には人徳者の方がいたりして涙が出そうになりますが、そういうのはレアケースなので大体マウント取られて足元を見られます。

内心で「コンチクショー!!」と100回くらい言ってます。

この経験でメンタルのレベルがLv.6からLv.83ぐらい上がったので、今なら四天王もチャンピオンも瞬殺できそうです。(比喩)

疲労は頑張ればなんとかなりますが、ストレスを感じるとメンタルは本当にぶっつぶれていきます。そうなると心に余裕がなくなってくるので、唯一の味方であるはずのメンバーへの配慮が欠けたり、強く当たったりしてしまいます。

自分の器を広く!とか初めは思ってましが、メンタルがいかれると本当に無理です。笑

なので無駄なストレスを溜めないためにCEOは動かねばならんと、ここ最近ずっと思い続けていました。

ストレスで長文になってしまいましたね。やべえ、ストレス溜まっているのかな。(末期)

チームの信頼関係の欠如

次の3大悪は「チームの信頼関係の欠如」です。

弊社ではメンバー間の透明性はかなり重要視しているので、人間関係やお金でトラブルとかはないのですが、受託開発事業の特性上起こるズレみたいなのが信頼関係を一部揺がしたりしました。

どういうことかというと、私はフロントエンド、残りのメンバーはバックエンドを担当しています。

簡単にいうと、私はサイトの見た目を整える係。残りのメンバーはサイトの裏側の機能を構築する係だったわけです。

もうお分かりでしょうか。そうです、互いに畑違いな上、作業量に差異が生じやすかったのです。

最初は目につかなかったような互いのコミット量が月日を重ねていく上に、「あれれ?俺の方が仕事やってない?」みたいな不満を互いに生んでいきます。

挙げればキリがありませんが、大企業であれば仕組み化し定量評価するなどその不満を解消するような仕組みづくりが成されていますが、我々は個々の力をごり押ししたいわば即席チームです。

ちょっとしたことでみんなイライラが募ります。(3ヶ月目くらいがピークで苦しかった…チーム内不和の調整に外部の調整でもうてんやわんや)

本当にやりたい事業にたどり着く前に、資金調達段階の事業で信頼関係を損なう。

某起業家も力説されてましたが、まさにこれがそうなんだなと感じました。夢を語り合って最高の理想を掲げる仲間と、取るに足らないクソみたいなささやかなことで不和になる。

こんなことは絶対にあってはならないと、メンバー同士で腹を割って話して解決しました。お酒を飲んで言いたいこと互いに言い合って、チームをより昇華させるための本当の口喧嘩をしました。

その結果「やりたいことをやって、喧嘩をしよう。」となりました。本当にいい仲間を持った。

一定水準稼げてしまうこと

3大悪最後の一つが「一定水準稼げてしまうこと」だと思います。

私は最初「金欠」かと思っていましたが、今はそうではないと思っています。

というのも散々悪口を言ってきたストレスフルかつメンタルブレイキグな受託ですが、ぶっちゃけ稼げます

エンジニア3人も集まれば、かなり稼げてしまうのが本当に怖いところで、多少のメンタルと時間を犠牲にすれば数百万単位でお金が降ってきたります。(儲かるんです)

そうなると、こういう考えが頭を過ぎります。

「あれ?儲かるし受託でよくね?」

実はこういうスタートアップが結構あり、本サービスよりも受託が儲かってしまって受託会社になったという本末転倒な話をよく耳にします。

金欠ならば団結力は高まりますが、一定水準お金が入ると人には妥協心が生まれてしまいます。これは確実にスタートアップを殺すことになります。

私たちはこの3大悪も酒の席で振り払いました。

年間数千万ぽっちのお金で満足していいのか、いやだめでしょう。もっと上を目指さないととここも対話を通じて認識を合わせました。

世に価値が残り続けるものにフルコミットする。

スタートアップを殺す3大悪、いかがでしたでしょうか。

起業家も人間です。本当に心が弱った時には安易な道を模索してしまいそうになります、妥協してしまいます。

4ヶ月というこのタイミングで気づけて良かったなと思います。ありがとう天啓、ほんまに。

 

私たちは受託を一切ストップして自社サービス注力にフルコミットします。

初めからこうすれば良かった、というのは結果論で紆余曲折あったからこそこの結論を出すことができました。

同じ道を辿ったからこそ、手に入れた人脈もありますし、その筋から調達の選択肢を頂くことも出来たため結果としてはオーライなのかなと。

(調達しますが、自己資本は100%を維持します。)

 

考えても見れば、受託事業は自分たちの生きた痕跡を残すことのない”黒子”のような役割を担います。華々しい舞台裏を支える影の立役者です。

それゆえに、受託に徹している素晴らしい企業の社長さんも何人も存じ上げておりますし、私には絶対に真似の出来ない功績だと敬意を持っています。

 

だけれども、私たちのチームは世の中に価値を生み出すサービスを”黒子”としてではなく、自分たちで生み出したい。

自分たちがやりたい事業で、プレッシャーを感じてストレスを抱え、数々の難壁を乗り越えて信頼関係を強固にし、その結果お金が伴ってきてくれればいいと、そう強く思いました。

やったるで!!

egypt sunset
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